腐女子社会人の読書感想文

読んだ漫画、小説、映画などの感想雑記。

「雪の下のクオリア」紀伊カンナ

父親が蒸発している植物好き×ゆるふわゲイ大学生 背景が書き込まれていて綺麗。Hシーンなし 

嫌いなもの(父親が吸ってたたばこ))をそばに置いてしまうという攻めの性格が前半に出てくるが、そばに置いてしまって手放せ無いというのは本当は好きだったからという種明かしによって主人公の行動に一貫性が出ていてすごい。それぞれのキャラクターの二面性を描きながらも行動に破綻がなく、疑問を持たずに読み切らせる説得力がある。受けの姉が出てくるシーンは受けの過去に何かがあったとにおわせるフリにはなっているが、なくても話は進んだのかもしれない。

雪景色の表紙から裏表紙が春になっているのが物語を象徴していて良い