腐女子社会人の読書感想文

読んだ漫画、小説、映画などの感想雑記。

「ここはやさしい庭」エンゾウ

弟のふりをするヒモ×病んでる兄

弟が死んで病んでいる兄がに拾われて弟のふりをしているヒモという設定がすごい。

母親に愛情を向けてもらえなかったことがトラウマになってる攻めに弟にあてた愛情を注ぎまくっている受けの関係性がどうしたら肉体関係込みのものになるのかがいまいちわからなかったが、ページ数の都合上仕方がないのかなと思う。

とはいえ、お互いの関係がそれぞれのトラウマを乗り越えるのにかなり役立っているという点で尊い関係性なので、せっかくなら3冊くらいかけて恋愛関係に発展するまでをじっくりやればよかったのかもと思う。

「オオカミ少年は嘘をつかない」あらかた

眼鏡黒髪ムッツリ×女顔純情系ビッチ 両片思い すれ違い? 幼馴染 高校生

実は付き合ってるんじゃないかと疑われるくらい仲のいい幼馴染ゆえにホモごっこをすることで距離が近すぎるのをごまかしている受けという構図が、序盤はアッパーな感じでよい。女子よりもかわいい受けが昔攻めに告白しようとして「何言ってるんだ」と言われてしまったことから、冗談にまぎれさせて好きの気持ちを伝えるしかなくなってしまっているという意外と切ない展開。明らかに攻めは受けのことが好きだし、受けにいろいろされても抵抗しないのはどう見ても好きだからなのに、お互いの気持ちになんで気づかないんだー!とじれったくなるのが大好き。

たまにキメゴマ(口でするシーンの上目遣いとか)で顔のバランスが崩れるのが目に付く、また右がわの横顔がバランスが崩れがち。回想で過去ゴマの上にモノローグを載せているところのしろふち文字が読みずらい。

レッドベリルにさよなら⑴ みちのくアタミ 感想

 

吸血鬼受け(推定)ということで買ってみました。


私は人外モノが大好きなのですが、特に人外受けが大好物です。
中でも、吸血鬼モチーフは特に好みです。
吸血鬼が好きすぎて高校の卒論を吸血鬼(とゾンビ)をあつかっている作品とその時代背景をテーマに書いたくらい(実話)
しかし吸血鬼受けの作品ってあんまりない気がするんですよね。一時期探し回っていたんですが、全然見つからなかった…


表紙の黒髪の人が吸血鬼です(推定受け)。一巻の段階ではえっちシーンがなかったので受け攻めわかりませんが、帯を信じるなら彼が受けです。
というか、主人公(人間)以外はモブを除くと名前がついているキャラクターは皆(半)吸血鬼なのでどのみち誰かしらは確実に受けにまわってくれるはず…
個人的には将門さんが受けだったらドストライクなんですが、どうですか??

 

タイトルのレッドベリルは宝石の名前でした。
色味が違うものがエメラルドやアクアマリンと呼ばれているような稀少石の一つです。

 

以下ネタバレ感想

 

孤児院出身の主人公昭彦は、誰からも必要とされない孤独に苛まれています。仕事をクビにされた帰り道工事現場での事故に巻き込まれそうになったところを、間一髪通りかかった青年和重に助けられます。
降ってきたパイプの下敷きになりながらも、普通にしゃべっていた和重でしたが立ち上がると身体にパイプが突き刺さっている。昭彦は救急車を呼ぼうとしますが、和重は制止します。和重は怪我をしても死なない吸血鬼なのでした。
下敷きになっていた時、刺さっていそうなパイプはなかったのに立ち上がったら思いっきり突き刺さっていたので少し面白かったです。落ち着いている昭彦も意外と肝が据わっています。

 

献血パックから血液を摂取する、和重。直接血を飲んでも良いと言う昭彦の申し出を断り、「なるべく人間でいたい」と言います。
助けてもらったお礼に何かできることはないか、と聞く昭彦に対し殺してくれと返す和重。彼も、長い時間を過ごす中で大切な人たちに全て先立たれ、孤独を抱えた人物なのでした。

 

昭彦は和重の家に通い、食事を作ります。昭彦は近くの本屋で読んだ吸血鬼の図鑑?に書かれていた、吸血鬼の魅了するの力を知り、自分が和重に惹かれるのは和重が吸血鬼だからではないかと考えます。
献血パックから血を飲む和重。
腕に垂れた血液を舐めとる仕草が大変性的でした。みちのく先生の美麗な絵柄と、コマ割りが巧みで、図鑑の絵と和重の姿が重なるところの表現か巧みでした。
普段のみちのく先生の絵柄と今回は絵のタッチが違う気がするんですが、いつもより耽美な感じになっていて好きです。
思わずトイレに駆け込んで、自慰に勤しむ昭彦wwww
人んちでナニしてるんだと思ったら、本人もそう思っていたみたいで笑いました。
気づかないでくれーって言った直後にバレててまた笑う。
トイレが和式なのもボロアパート感が出ていて◯

 

別の日、街を歩く昭彦を振り返る人影が二つ。
黒髪が怪しい二人組です。
二人のうち大きい方が将門。彼こそが和重を吸血鬼にした張本人。
少年のほうが師夏(もろなつ、と読みます)、半ズボンが似合う美少年です。ソックスガーターをつけています‼︎‼︎‼︎ (ソックスガーター大好き❤️)のちのち裸で将門に吸血されているシーンが出てきますが、半吸血鬼の設定のようです。
個人的には小さいほう攻めが好きなので師夏×将門がすっっっごく見たいんですが、どうですか???

 

和重の匂いをつけた昭彦を尾行し、和重を探し当てる将門。
いい餌を見つけたな、と最初から昭彦を食事としてしか見ていません。
とはいえ多分将門は一人が寂しいから和重を吸血鬼にしたんですよね。断られちゃったから師夏を半吸血鬼にして連れているけれども…
というか師夏はどういう立ち位置なんでしょうか?


吸血鬼同士の吸血はアリなの? インタビュー・ウィズ・ヴァンパイアでは死人の血を飲むと吸血鬼は死ぬって言ってた気がするけど。(スパナチュでもたしか)

 

昭彦の血を飲めよってことなのか、和重の首を切りつける将門。ヤンデレってやつなのかもしれない。
部屋の外で聞き耳を立てていた昭彦も物音に反応して部屋に踏み込むと、血を流して倒れている和重。傷を治すために血を飲ませようとするの昭彦と、いま吸血したら吸血鬼にしてしまうかもしれないと断る和重。それでもいいっていう昭彦はもうかなり和重のことが好きだよね。


結局冷蔵庫の献血パックから血を飲む和重を見て将門と師夏はおとなしく帰ります。何もせずに帰るのかー、と思いました。返り血とか結構浴びてそうだけど服とかどうしたんだろう?
最後和重を押し倒してキスをする、昭彦。いいぞもっとやれってところで終了してしまってお預けを食らいました。OMG

 

書き下ろしはカフェで店員をする和重〜
仕事してないかと思ったらちゃんと仕事してた。そうだよね、献血パックも買ってるんだし。
仕事中も昭彦のこと考えて表情豊かになっちゃうの可愛いかった。
雨が降ってきて、傘を届けてくれる昭彦スパダリなんだけど見つかって照れてる顔がso cuteだからもう二人とも受けでいいかもしれない(良くない)。

えっちシーンは次巻以降に持ち越しだなぁ。続きもすごく楽しみです。

 

 

ジェラシー① スカーレット・ベリ子 感想

二年間発売されるのを待ち続けていました。

ジェラシー①!!!!

スカーレット・ベリ子先生の四代目・大和辰之のスピンオフです。

櫓木氏前作でも異様な存在感を放っていましたが、今回の作品では若いこともあって振り切れ方がすごかった。

ヘビ顔天パーロン毛という見た目もさることながら、凡人の思考回路では追いつけない道理で動くところも櫓木氏の魅力かと思います。

本編エロはほとんどモブおじさん状態なので一棒一穴主義の人には向かないかも…(私は大好物です❤️

 

以下ネタバレあり感想

 

前日譚と位置付けられているこの作品ですが、冒頭は現在の時間から始まっています。

櫓木氏が最愛の娘の麗華ちゃんとドライブ中に、当たり屋をして飛び込んでくるハチ。

今後櫓木に対しての攻め役になるのか…?? 

ことば巧みに人心掌握をしたり、相手の本質を見抜けるあたりハチも一癖ある人物なんだろうと思います。

 

過去編は櫓木と大和明虎(と浅生田)の出会いから。

落ち目になった小説家のヒモをしていた櫓木と、借金の取り立てにきた会長代行の明虎さん。

表紙でも縄で縛られて転がされている櫓木さんですが、ここでも小説家とSMプレイして縄で縛られてる。やーさんの二人が踏み込んできた時には、ロシアンルーレットで小説家の方は死んでて、そこで飄々としてる櫓木の異様さが垣間見えています。

 

小説家が溜め込んでた札束の一つを櫓木さんに渡す明虎さん。

「いらない 興味ない」

「俺もだ」

っていう短い会話で櫓木は明虎さんに自分と似たものを感じて惹かれたんだと思う。

 

物に執着しないってサイコパス診断とかにも出てくるよね、たしか。

でもお金は手元に残さなかった(人にあげた)けど、のちのち出てくるピストルってここでロシアンルーレットしてたやつだよね。一応関わった人にはそれなりの思い入れを持ったりはしてるのかもしれない。

 

明虎さんに会いたいがために大学生が花村のシマで大麻を売ろうとしている情報を流す櫓木さん。ここでも縄で縛られて登場(笑

櫓木は情報のご褒美に明虎さんとデートに行くことに。浅生田さんが凄く嫌そうな顔をしてるのがちょっと面白いです。

 

移動中の痴漢のくだりが実は作品の中で一番印象に残っているシーンだったりします。

”自覚した悪人”と”普通の人”の話。

櫓木は明虎さんの行動の理由を見抜けるんですよね。

ただやりすぎちゃって、途中までは良かったのにって言われてしまう。どう考えても耳を食いちぎるのはやりすぎ…狂犬かよと思いました(いいぞもっとやれ!!

 

花村会に入って、明虎さんの家族になりたい櫓木さん。

明虎さんは大麻を売ろうとしてた大学生が、櫓木に焚きつけられてやっていたことに最初から気付いてて1日一緒にいたんだろうということが会話の内容から推測されます。たぶんここで櫓木が指摘される前に、自分が焚きつけたって言ってればこじれずに済んだのかもしれない。

適当な映画をみて明虎さんが感想話し合おうって言ったのも、多分同じものをみて同じ感想を持てる人間が少ないからで、櫓木に期待してたんだと思うんですよね。

 

 直接がダメなら周りから固める作戦にでる櫓木さん。

傘下の組の実力者である半田さんを引っ掛けるシーンの色気が凄くてほんとこういう表現がうまい作者さんだなぁと思いました。

 

盗んだ原チャで走り出す辰之ママww

ああいう明日使っちゃいけない豆知識ってどこで仕入れてくるんだろう???

私ああいう女性キャラ大好きなんですよね。男の世界でも渡り合える逞しさがカッコいい。

 

サウナで我慢比べをする櫓木さんと明虎さん。

「お前には無理だ」って言われてムキになっちゃう櫓木さんが可愛いです。たぶん他人に否定されるのが滅茶苦茶嫌いなんだよね。別のシーンで塩かけられて人殺そうとしてたし…

ここで弄られた乳首は半田さんにも触らせない櫓木さん(笑

 

櫓木は金転がしの面でもイロとしての面でも半田さんのことを篭絡してるんですよね。

外出してるの心配したり、大事な時計あげようとしたり櫓木にのめり込んでる半田さんの小者っぷりが哀れ。

でも感情面では完全に虜にされてる半田さんですが、頭ではやっぱり利用されてるだけってことを見抜いてるんだなあ。

 怒って割れたガラスごと櫓木を殴ろうとするけど結局やめちゃうところやっぱり櫓木が好きなんだなと思いましたが、あそこでそのまま殴ってたら多少は櫓木に見直してもらえたかも?

櫓木が半田に見切りをつけて出てこうとするシーン、めちゃめちゃタイミングよく櫓木宅が燃えたよってニュースやってて、空気の読めるテレビだった。

軽口で言ったことで大惨事になるのルルーシュみたい。

 

タガが外れた櫓木さん他の組の組長にカチコミかけてて思わず笑った。

組長の居場所簡単に突き止めちゃうあたり、本当に頭いいんだなぁって。

でもよくない方に行ってるってわかってるのに止まれない(止めようとして悪化させる)の本当に不器用なんだよね。

 

大和会の名前を使ったことで組織全体から追われる櫓木さん。でも立ち聞きした会の名前で、半田さんが自分を追ってると勘違いしている。

4章の最初で明虎さんが返り血浴びてた公衆トイレに逃げ込んでる櫓木さん。

はじめて読んだ時人殴るのによく使ってる場所なのか、ふーん。て思ってたけど違った。最初の見開きだけ時間軸がちょっとずれてたのね。

 

「生きてたな…」って櫓木さんのことを一番に探し出して心配してくれてるのがわかる明虎さんやっぱりいい男ですよね。

代理でも上の立場にある自分が一番に見つけたらまだ救いようがあるからって思って見つけてくれたんだろうな。隠れ場所がわかるのも二人の考え方がにてるからかもしれない。

 

半田(会長代理に見つけられてる!櫓木を助けなきゃ)

櫓木(自分を追ってきた!明虎さんから離れろっ)

っていうすれ違い本当に半田さんかわいそう…

ずっと小物人生を送ってきて、櫓木に嵌って漢気見せたとたんに人生終了だもんね。その櫓木にも撃たれそうになったし。

櫓木は櫓木で発泡しちゃったせいで明虎さんも庇いきれなくなってそうだし、やったことが全部裏目にでてる。 

 

ラストは一瞬でてきた床屋のオーナーのところに不法侵入してる櫓木さん。慰めてはくれないけど、追い出さずにかくまってくれるオーナーは大事にすべき人脈だと思う。

 

書き下ろし!睡眠姦!

サウナ後気絶してる櫓木さんを犯す明虎さん。肌綺麗とか、いい匂いとか言ってる。

櫓木さん子供みたいな匂いなんだって! 

自分の子供のこと連想した直後にヤってるのってどうなんでしょうね(笑 

 

今回櫓木さんに関わったことによって死んだ人数推定→5人+α

小説家

ホームレスの人

半田さん

櫓木両親

(大学生たち)

…さすが疫病神の汚名を欲しいままにしているだけある笑

書き下ろしのあれで銭湯にも悪い噂が立って営業妨害になってそうだしww

 

受けと攻めが絶対結ばれないことが最初からわかってる作品読むのってちょっと新鮮。

次回作でどこまで櫓木がドツボに嵌っていくのかをみるのが楽しみです。